現在自分が一番ヘッドランプを使うのはこのサイトの屋外撮影の時です。 ヘッドランプと言えばかさばるしすぐにサッと使えるものではないのでマニア的にはあまり人気が無いようですが、 実際に何か作業をする時にはこれほど便利なものもありません。自分の使い方だとそれほど遠くまで照らすことは 必要ないのでPetzlのTikka plus を好んで使用していましたが、最近Luxeonのヘッドランプがポツポツと出始めたので揺れまくった末に購入してみました。 まずHS-173の大きな特徴は出力可変のLuxeonヘッドランプだということです。 モードは3種類。プッシュスイッチを押すたびに「100%モード→50%モード→25%モード→OFF」を繰り返します。 オーバードライブモードがあるわけでは無いですが、目的によって使い分けられるのでそれなりに使えると思います。 しかし、出力可変はいいんだけどまたGENTOSのあの方法じゃないですか・・・。予想はしてましたが頻繁にON-OFFを繰り返す 自分の使い方には相当使いづらいものが。自分は他にもこのチェンジ方式のライトを持っているので、ライトによってOFFまで スイッチを押す回数が微妙に違い、1回余分に押してしまってまた最初からやり直し!なんてことが続発。この切替方式は なんとかならんものなんでしょうか・・・。個人的には最近2スイッチ方式がいいと思ってます。1つのスイッチで出力を調整、 もう1つのスイッチでON-OFFのみ。スイッチは使い勝手に直結するところなので個人的には重要な部分だと思うんです。 いい加減GENTOSのライトもこの辺りをなんとかして欲しいなあ・・・。 明るさは100%モードの場合、SF-101とタメを張るくらいの明るさです。今までのLuxeonヘッドランプはLuxeonを使いつつも バッテリーを長持ちさせるアンダードライブな性格のものばかりだったようなので、明るさマニアにとっては今度こそ満足できる ものなのかもしれません。「スポット色が少し和らいだ(新型)SF-101」のような感じです(パターン自体はスポット的な性格です)。 50%、25%モードもそこらの複眼LEDライトに比べれば十分な明るさを保ってますので明るさ的には十分合格。色合いもまるで 選別されたような日本人好みの青白系の白さなので多くの人が満足することでしょう(実際に選別されているという情報アリ)。 自分のSF-101は真っ白だと思ってたんですが、こうやって見るとオフホワイトでしたね。ただリフレクタの凹凸のせいなのか、 もわもわしたようなムラが壁を照らした時に目立ちます。使う時には気にならないのですがその辺り気になる人は気になるかもしれません。 また、100%モードではこの明るさを薄い放熱板と樹脂の筐体で放熱させるわけで、当然ボディはかなり熱くなります。 ヘッドランプに出力十分なLuxeonは非実用向けなのかもしれません。 さて、このライトのもう一つ面白い特徴がランタイムで、グラフの通りアルカリ電池であっても真っ平らなグラフになります。 しかも照度を維持できなくなると一気に真っ暗シャットダウンになるというおまけ付き。ちまちました微光なんか残さないという 「漢」なDDコンがそこにはありました^^; グラフを取った時はこの性格にかなり笑わせてもらったんですが、やはり実際に ヘッドランプが必要になるような人の使用目的から考えるとこの仕様は問題があると思います。だからこそバッテリー残量を 示すインジケータが付いてるのか、と納得。が、しかしです。頭に付いているものをいったいどうやって自分で見ろと? しかもアルカリ電池は少し休ませると電圧が復活するので、連続点灯中仮に1/2をインジケータが指していたとしても、いったんOFFにした後 しばらくしてから点灯させると初めのうちは1/1を指してしまったりします(すぐに1/2になりますが)。 バッテリー残量が見えることはとても斬新なアイデアで非常に有用だと思うのですが、このライトの場合は惜しいです。 うーん、あれだけ贅沢な電池の使い方をするんだからせめて微光くらいは残しましょうよ^^; HS-173はコンパクトなボディで明るい光を放ち、光も真っ白なのでマニア受けは良さそうです。 でも使い勝手はあまりよろしくないと個人的には思います。Luxeonを使った"ヘッドランプ"なので、3種類のモードは実際には おそらく50%モードが標準、100%モードが一時的なオーバードライブ、25%モードがバッテリーを持たすアンダードライブ という位置付けだと思いますし、それなら3種類のモードがあることにも納得できるのですが如何せんこの切替方式が 使い勝手の邪魔をします。アルカリでも一定の照度を維持できるのは素晴らしいのですが、いきなりシャットダウンには困りものです。 フィラメントと同じ使い勝手だとも言えますが・・・。本気で使うのならいざという時のためにルミノーバ(高輝度長残光性蛍光体) をリフの最外周等に貼っておいた方がいいかもしれません(最外周の3mm程度なら照射に影響を与えないようです)。 照度が一定なだけにシャットダウンはあまりに突然に訪れます。インジケータが常に確認できればいいんですが・・・。 明るさを取るか使い勝手を取るか。そんなライトのようです。 (04-03-23) 長らく書くのを忘れてましたが、現バージョンのHS-173には電池を入れっぱなしで保管しておくと 0.5mA程度の待機電流が流れ続け、いざ使う時には電池が消耗していることがあるという問題点があり、 それに伴い一部店舗では 現在一時販売中止を行っています。輸入販売元であるサンジェルマンに知らせれば改良版が出た後に交換に応じてくれるみたいですが、 購入される時はショップに確認した方がいいかもしれません。 (04-06-26追記)