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LED LENSER V2 (Vスクエア) 3A

本体写真

▼約11cm
▼SF-101、V2、SF-123、E1e、Arc-LS1
▼左同

▼前面
▼特殊穴あきコリメータ
▼AAA*3込みで110g

▼バッテリーはAAA*3
▼金属端子部分が金ピカです
▼電池ケースも豪華な感じ

▼テールプッシュスイッチ&ストラップ取付可
▼付属のケース&ストラップ
▼収納したまま照射可能

▼背面にクリップ
▼クリップは360度回転可能
▼凹んでいるため下を向けても落ちない

照射比較その1 [室内約1.2m、ISO200、F2.8、シャッタースピード1/50固定]
 ・写真をクリックすると拡大します
 ・全て左側がV2(Vスクエア)です
 ・かなり暗めに撮影されています

▼vs SF-101
▼vs SF-123
▼vs GT-10AA

▼vs SF-301
▼vs SF-501
▼vs E2

照射比較その2 [照射位置から白壁まで21m、ISO200、F2.8、シャッタースピード2s固定]
 ・写真をクリックすると拡大します
 ・同時撮影ライト群の一部を抜粋してます。全部見たい方はこちら

▼LED-LENSER Vスクエア
▼GENTOS SF-101
▼GENTOS GT-10AA

▼GENTOS SF-301
▼GENTOS SF-501
▼SureFire E2

照射比較その3 [照射位置から白壁まで32m、ISO200、F2.8、シャッタースピード2s固定]
 ・写真をクリックすると拡大します
 ・同時撮影ライト群の一部を抜粋してます。全部見たい方はこちら

▼LED-LENSER Vスクエア
▼GENTOS SF-101
▼GENTOS GT-10AA

▼GENTOS SF-301
▼GENTOS SF-501
▼SureFire E2

照射比較その4 [屋外60m、ISO200、F2.8、シャッタースピード1/1.6固定] (照射比較のものです)
 ・写真をクリックすると60mの照射比較ページを別窓に開きます

▼LED-LENSER Vスクエア
▼INOVA XO
▼INOVA T1

▼GENTOS SF-301
▼GENTOS SF-501
▼SureFire E2

ランタイムテスト ※グラフをクリックすると詳細ページを別窓に開きます


照射写真 ※写真をクリックすると該当距離の照射比較ページを別窓に開きます

▼室内1m

▼屋外5m

▼屋外10m


▼屋外20m

▼屋外40m

▼屋外60m


レビューに使用したV2(Vスクエア)はアカリセンカ(旧カネデン)さん からご提供いただきました。ありがとうございます。なおVスクエアの外装色には黒とシルバーがあり、性能は同じでもシルバーはヘッド横の穴から 光が漏れる構造になっていたりと若干仕様が異なります。今回は黒色でのレビューとなります。ご了承ください。

ここ1年の間にGENTOSからSF-101等のリーズナブルなLuxeonライトが出始め、Luxeonのライトを手に入れるのに何万も出さなければ ならないような状況が一変しました。当初はGENTOSだけだった低価格帯Luxeonライト市場でしたが、今では複数のメーカーからなる競争市場に発展 しつつあります。その中でVスクエアがデビューしたのはもう半年以上前のことでした。当時から1W最強の明るさと噂され、気になっていながら 手に入れることなく今日に至っていたわけなんですが、ようやくその実力を拝むことができました。

本体は単4電池×3を電源としている割にはかなりコンパクトです。SF-101が世に出てきた時にはアレでもコンパクトに感じたものですが、 それから比べれば雲泥の差があります。その要因として挙げられるのは集光方式とスイッチだと思います。SF-101と比較すると、スイッチが ボディの後ろに回ることにより全長が短くなり、集光はリフレクタから特殊コリメータに替えることで径が細くなりスリムになりました。 全体的には持ちやすく、良い案配でのコンパクトさとなっています。

スイッチはテールプッシュスイッチで間欠点灯も可能です。スイッチを押した感じはけっこう弾力性に富んでいてなおかつ遊びもそれなりにあり、 しっかり押し込まないとカチッと言って連続点灯状態になりません。また、電池キャップを緩めることによっていわゆるロックアウトも可能です。 このスイッチについては途中でマイナーチェンジがあったようですが、現在のものはプッシュ式スイッチの欠点である誤点灯を極力避けたような 仕様になっており好感が持てました。テールキャップにはOリングも仕込んであり、マイナーチェンジ前とは違って現在のものはある程度の防滴性も 確保されています。

さて、Vスクエアの魅力として最も大きい部分はその明るさでしょう。確かに非常に明るく、最近の(しっかり電流を流すタイプの)3Wライトにも 劣らない明るさを持っていますが、この明るさは特殊コリメータとダイレクトドライブから来ていると思います。

特殊コリメータ(と勝手に呼んでますが)は一見するとFraen-LPにそっくりなのですが、集光具合が全く異なっており、どちらかと言えばElektroLumens のライトで使用するような30mmコリメータ系のものに近い集光をします。スポット過ぎず、かといって散光し過ぎず、屋外で使うのにちょうどいい案配の 照射パターンを作り出しています。30mmコリメータでは最も集光する点が2〜30m先にある感じですが、この特殊コリメータでは集光点がさらに先にある ような感じで、光の届く距離をまんべんなく照らし出します。照射範囲内での光が高密度かつ均一のためか明るいと感じやすく、このコリメータには 個人的にかなり好感を持ちました。

そしてダイレクトドライブです。これがこのライトの最大の利点であるとともに最大の欠点でもあります。 ダイレクトドライブとは抵抗も何もなく直結の状態のことですが、電池がまだ新しい時はかなりのオーバードライブとなるため非常に 明るく、1W〜3W単発クラスでは最も明るいライトの一つと言っても過言では無いでしょう。しかしその見返りがランタイムに現れます。 つまりVスクエアは「最初だけ異常に明るいライト」なのです。感じとしてはシュア等の間欠点灯主眼のライトと同類?テールプッシュ スイッチでいわゆるタクティカルな持ち方を強いられることからも余計にそう思いました。もっとも他のこの手のライトとは違って 単4電池仕様というところで救われており、少しでもこの明るさを長く楽しみたい場合にはNiMHが使用できる点が嬉しいです。 アルカリ使用時と明るさは遜色なく、明るさの落ち込みも少なく、充電できるためランニングコストも安く、明るさを楽しむためには 暗くなったらもったいないと思いつつも電池交換が必要になるんですが、アルカリやリチウム一次電池と違っておいしい部分だけを 使っていけます。また、アルカリの場合は消灯すると微妙に電圧が回復するので、間欠点灯主体であるならば上のランタイムテストほど ランタイムは短くないと思います。あとはダイレクトドライブによるLuxeonへの熱ダメージの不安が付きまといますが、この価格帯の ライトとしては造りがしっかりしますのでたぶん大丈夫かな・・・(bonさんの掲示版でごんたさんがされた分解写真を見ての感想です。 割としっかりしたヒートシンクとなるアルミ板が付いてますね)

他に注目すべき点として付属ケースと接点端子の金メッキ処理があります。付属ケースは収納したままスイッチを押しても光が通るよう 底部に穴が空いており、360度回転クリップ&落下防止溝との組み合わせから取り付けたままで周囲を照らすことが可能。ベルトやリュックの バンド部への取り付け等いろいろな所へ活かせそうです。なお、こおクリップは挟む部分にギザギザ等の抵抗が無く真っ平らなため、 挟む部分に傷を付けない反面、行動時に自重でずるずるっと落ちてくる可能性があります。帽子のツバに付けての簡易ヘッドランプは この理由により無理。まあ重すぎてそういう用途には向きそうに無いんですが^^; クリップの取り付け向きには注意が必要そうです。 また、電池ケース等接点となる部分が金メッキ処理されており、この点からも造りのしっかりしたライトだなあと思わせます。メーカーの 本気具合がなんとなく伝わってきました。

以上のようにVスクエアにはクセがありますが、低価格帯Luxeonライト群の中でもしっかり特徴付けられたライトだとも言えます。 クセさえ理解できれば造りもしっかりしてるしなかなかいいライトだと思います。それにしても低価格Luxeonライト市場が最近充実してきており、 リーズナブルなライトを手に入れやすくなりました。低価格帯ライト(の特に造りの面)に不満を持てば、今まではそれしかなかった高級ライト 路線も存在するわけで、今後の棲み分けもしっかりできそうです。だんだんとこの世界も成熟しつつあるようです。

(04-11-28 修正1)





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