シュアからL4、StreamlightからTL-3 LEDと一気に5W-Luxeon採用ライトがこの夏に登場してきたわけですが、 そこへ唐突に何の前触れもなく出てきたのがこのライト。オークションで見つけたのですが、5W-Luxeonを採用している GENTOS製品という以外に全く情報無し。値段だけが異常に安く、オークションで7800円、とある店では6800円!? 5W採用ライトとは思えない価格設定にかなり興味を惹かれ、GENTOSなのでおそらくは NUWAI製品でしょう、 ということで値段も安いため検証も兼ねて買ってしまいました。 安かろう悪かろうはNUWAI製品には自分的には今のところ当てはまっておらず、コストパフォーマンスは最強だと勝手に 思ってますのでその実力にかなり期待を持って購入しました。 (※なお実際のOEM元は Favour Lightのようです。) ■明るさ・照射パターン・色合い■ いやー、期待を裏切らず素晴らしい出来です。 明るさは写真の通りでシュアL4を超えてます。ちなみに実際の使用でもL4を超えているのをはっきり確認できました。 しかも色合いは真っ白の大当たりで、まったくもって文句なしです。 照射パターンは少しムラのあるものとなっていますが、使用に際してはあまり気になりません。その他明るさに 関しては比較写真に譲ります。 これもHD+リフレクタという構造なのですが、GENTOSのLuxeon採用SuperFireシリーズ特有の 独自リフレクタを使っており、妙に長細い形状をしたリフレクタが採用されています。このリフレクタによる 照射パターンは、中央にできる最も照度の高い部分の面積を大きくしながら、周りに広がる薄明かり部分の面積を 小さくするような感じで、シュアL4に比べてどちらかと言えばスポット寄りの配光になっており、そのせいか 遠距離性能も若干上回る結果となっています。なかなかにいい感じで気に入りました。 ■本体等■ この明るさをこの値段で実現したことにも驚きなのですが、本体の質感もそんなに悪くなく、それに付属ポーチも しっかりしたもので、本当に儲けが出ているのか不思議に思うほどです。コストパフォーマンスは期待通り抜群でしょう。 細かい所を見ていくと、ヘッド周りのベゼルの凹凸が完璧に転がり防止になっていて◎。そしてストラップが付いている ことも◎。実用面をよく考えられており、感心させられます。 ただ、スイッチに関しては自分の持っている初期BlasterVIと同じく、押してカチッと言わせてから指を完全に離して 初めて点灯するという少し違和感のあるものです。故に間欠点灯ができません。個人的には誤点灯がしにくくて 持ち運びにいいので好意的なのですが、使用シーンによってはこの間欠点灯ができないというのをもどかしく思う こともあります。この辺りはどっちもどっちですね… ■ランタイム・バッテリー■ 本来はランタイムテストを行っているはずだったのですが、計測途中で不覚にも寝てしまいましたのでこのコーナーは 不十分なレポートになります^^; と前置きしておいて、CR123A*3でのランタイムはおおむね2時間は明るい時間が続くようです。初期光量から見て 2時間後に約80%の光量を保っていました。特筆すべきは、だいたい10分後〜2時間までの明るさはわずかに落ち込むにしろ ほぼ一定だったということです(落ち込み率10%未満)。計測中明るさが復活したりして妙な動きを見せており不思議に思っていたのですが、 あぷろだに内部写真と回路図が 投稿され、なんらかのDCコンが組み込まれていることがほぼ確定しました。抵抗だけで抑制しているかと思っていたので、 こんなところにまで金かけて開発しているなんて…とますます本当に儲け出てるの?という疑惑が深まりました(笑 あと、残念ながらバッテリーはCR123A*3ということで普段からガンガン使えません。SuperFireシリーズの1xx系に 使用バッテリーによる様々なラインアップがありますので、5xxシリーズでAA仕様とか出ないかなあと密かな期待を 抱いてはいるんですが…。NUWAIのホームページに5Wの情報が出てないので実際どうなるのかは分かりません。 ■最後に■ SuperFireシリーズはかなり良いです。Luxeon採用の低価格ライトは今までもいくつか出てきてはいたのですが、 どうしてもArc-LSは超えられず、食指がまったく動きませんでした。 しかしこのシリーズは今までLuxeonライトでは常識でさえあったコリメータを廃止し、全てリフレクタ採用としたことに 大きな意義があります。割と綺麗な照射パターンを作りだし、明るく、遠距離性能も若干ながら上がりました。それでいて 今までの日亜LED製品と同価格帯で売り出されています。これは近々Luxeon採用ライトが急激に広まることが十分予想され、 LEDライトと言えば日亜LED製品という勢力図が大きく変わるかもしれません。 そしてそのシリーズの中でもフラッグシップであるSF-501ですが、造りも悪くなく、長時間点灯でもシュアL4ほど本体は熱くならず、 しかもL4より明るく、(当たりだったと思いますが)白く、そして何より安い。何の情報もなく手に入れたライトだったのですが、 思惑を大きく超えた凄いライトでした。大満足です。 欠点と言えば言うまでもなくCR123Aですが、それよりもネーミングをなんとかして欲しかったです^^; これだけの実力があるならば、あえてシュアファイアのパチ物みたいなネーミングにしなくても良かったのに。 他に欠点を上げるとすれば大きさでしょうか。ただこれは同時に放熱面でのメリットにもなってます。連続使用で L4ほど本体の温度上昇が無いのはこの大きさあってこそではないかと。NUWAIには次の製品としてコンパクトな3W製品を期待してます。 出ますかねえ・・・ (03-07-12) カネデンさんから CR123Aをいただきましたんで、せっかくなので長い間頓挫していたランタイムテストを行ってみました。 ただ、今回の使用電池はPanasonicで前回途中まで計測したものはMaxell、そして前回は夏、今回は冬なので計測時の 室温も異なり、そのせいか微妙に食い違いが出てきてます。とはいえ傾向は同じですので上の記述はそのままにしときます^^; DCコン効果なのか2時間以上は割と一定の明るさを保ってます。その後、予想してなかったんですがいわゆる "ムーンモード"のようなモードに移行?し、一定の照度を保とうとしながら(計測してませんが、値は上がったり下がったりを 繰り返してます)4時間以上点灯し続けました(GENTOSの公称値が4時間だったのでそこで計測終了としましたが、 その時点でもまだ点灯し続けてました)。なかなか優秀なランタイムだと思います。 なお、照射パターンのムラ(ダークスポット)と、どちらかと言えばワイドな照射の性格のせいで照度の値(lux)は 低めに出ています。照度計で測った値だけで比べるとSF-501<SF-101なんて結果に・・・。くれぐれも照度の値だけで 明るさの判断はしないでください^^; (03-12-15追記) OEM元が間違っていたようなので追記しました。 (04-01-06追記)