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SureFire L4 Digital LumaMax

本体写真


▼13cm
▼SF-501,Arc-LS1(TASP2AA),
 スコーピオン,L4,E2,Arc-LS3

▼CR123A*2込みで97g

▼前面。HD+リフレクタ(シボ付)
▼ボディのロゴ。反対側には「SUREFIRE」
▼バッテリーはCR123A*2


▼KL4ヘッド

▼上:L4 下:E2
▼ヘッドとスイッチをE2に取り付ければ
 同等品に(E2だとクリップは無くなります)

▼テールスイッチ
 左:L4(Z57) 右:E2
 Z57スイッチは比べると少しだけ長い

▼内部
 左:L4(Z57) 右:E2
▼完全に締めた状態から緩めて
 WWW.SUREFIRE.COMの文字がボディ○印
 にかかる辺り(約1/4回転)でロックアウト

照射比較その1 [室内約1.2m、F2.7、シャッタースピード1/100固定] (比較するためにかなり暗めです)
※写真をクリックすると拡大します
※全て右側がL4 Digital LumaMaxです

▼vs Arc-LS1 hybrid 500mA
▼vs Arc-LS3
▼vs BlasterVI

▼vs SpaceNeedleII
▼vs MEGACLOPS HD
▼vs bin#X3V Mag-Lite 3D

▼vs SF-501
▼vs E2
▼vs スコーピオン

照射比較その2 [屋外10〜15m(空中につき目測)]
[F2.7、シャッタースピード1/2固定]
※写真をクリックすると拡大します
※この比較写真はGENTOS SuperFire SF-501と共通

▼Arc-LS1 hybrid 500mA
▼E2
▼スコーピオン

▼Arc-LS3
▼L4 Digital LumaMax
▼SF-501

▼SpaceNeedleII
▼MEGACLOPS HD
▼bin#X3V Mag-Lite 3D

▼BlasterVI



照射比較その3 [資材まで約40m?(湿地対岸のため目測)]
[F2.7、シャッタースピード1s固定] (見た目に近いです)
※写真をクリックすると拡大します
※この比較写真はGENTOS SuperFire SF-501と共通

▼Arc-LS1 hybrid 500mA
▼E2
▼スコーピオン

▼Arc-LS3
▼L4 Digital LumaMax
▼SF-501

▼SpaceNeedleII
▼MEGACLOPS HD
▼bin#X3V Mag-Lite 3D

▼BlasterVI



照射比較その4 [奥ガードレールまで約40m、イス位置約35m]
[F2.7、シャッタースピード1s固定]
※写真をクリックすると拡大します
※この比較写真はGENTOS SuperFire SF-501と共通

▼Arc-LS1 hybrid 500mA
▼E2
▼スコーピオン

▼Arc-LS3
▼L4 Digital LumaMax
▼SF-501

▼SpaceNeedleII
▼MEGACLOPS HD
▼bin#X3V Mag-Lite 3D

▼BlasterVI



照射比較その5 [奥ガードレールまで約60m、イス位置約55m]
[F2.7、シャッタースピード1s固定]
※写真をクリックすると拡大します
※この比較写真はGENTOS SuperFire SF-501と共通

▼Arc-LS1 hybrid 500mA
▼E2
▼スコーピオン

▼Arc-LS3
▼L4 Digital LumaMax
▼SF-501

▼SpaceNeedleII
▼MEGACLOPS HD
▼bin#X3V Mag-Lite 3D

▼BlasterVI



照射写真 ※写真をクリックすると該当距離の照射比較ページを別窓に開きます

▼室内1m

▼屋外5m

▼屋外10m


▼屋外20m

▼屋外40m

▼屋外60m


modの世界ではかなりメジャーとなってきた5W-Luxeonを使用したメーカー市販品がこの初夏にこぞって登場してきました。 L4はその中のシュア製品第一号です。
Arc-LS3が世に出てきた時5W-Luxeonを使うということでかなり期待したのですが、実際の明るさは思ったほどではなく、 かなり意気消沈したものです。ちょうどその頃、シュアが5W採用のKL4,5,6…を夏頃出すという 情報が流れ、絶対買うぞと心に決めていました。
結局KL4ヘッドよりも先にボディからスイッチまで完全体のL4として世に出てきて一瞬もったいないかなとも思ったのですが、 パーツ単体で揃えても結局は同じくらいの値段になってしまいますし、E2なんかに合わせようとしてもパーツの色合いが 微妙に違うため、統一感を得るためには一体型もアリですね。

■明るさ・照射パターン・色合い■

肝心の明るさですが、これぞ5W!という明るさに仕上がっています(SpaceNeedleIIやMEGACLOPSは別物なので置いとき ます^^;)
このL4の一番いいところは、この大きさでこんなに明るい!というのを具現化している点でしょう。中距離くらいまでは E2と十分タメを張りますし、L4はフィラメントに比べれば光が白いのでむしろ明るく感じます。多くの人がこのライトを 満足に思うと思います。具体的にどのくらい明るいかは比較写真にまかせます。

照射パターンは細かいこと抜きに言えばE2にそっくりです。壁に向かって照らしてみると、シュアがあえてE2の代替として位置づけているように しか思えないほどパターンが似通っており、中央のスポットの大きさから周りに広がる薄明かりまでそっくりです。 言うなれば白いE2、そんな感じです。パターン自体もE2のようにムラのない綺麗なものでした。

ただ、自分の持っている5Wを使ったライトから見ればどちらかと言えばややワイド気味のセッティングで、強烈なスポット にはしていないために遠距離性能はE2に劣ります。この辺りはまだフィラメントに軍配が上がりますね。 それでも40mくらいまでのよく使う距離では十分実用になりますし、ややワイド気味のセッティングにしているために 照射範囲はかなり広大な物になっており、結果として普段使いとしての実用性は上がっているように思います。この辺りは 好みの問題ですが、スポットにすればその分明るさは遠距離性能を上げるために中心照度の方へ持って行かれてしまうので、 E2クラスの使用シーンを考えればこれはシュアの英断だったのかもしれません。とは言っても、E2のスポット径に 合わせてもう少し絞ったセッティングにすれば、もう少し遠距離性能も上がって使用シーンの幅が広がったかも しれず、その点が惜しいと思いました。

色合いは残念ながら自分の物はやや緑がかっています。単体で見ればほとんど気にならず真っ白に見えますが、 比べるとわかってしまいます。この辺りはもう少し選別して欲しいなあ、と言ったところ。SF-501に色合いで負けるとは 思ってませんでした…

■本体■

さて、シュアと言えばライト本体の造りの良さも注目すべき点です。
今回のL4も例に漏れず、非常にしっかりとした見て触るだけでも満足できる出来に仕上がっています。 これは他のライトでは味わえない特徴なので実に満足です。その分お値段が張りますが^^;
他のライトでは手が滑ってしまうような状況でも、シュアでは滑らないような気さえします。この滑り止めの部分が なんか妙に手にしっくりと来るんですよねえ…不思議です。かといって不快なほどギザギザな感じもしませんし。 絶妙です。

最近やたらとスイッチでは"クリッキー"がもてはやされていますが、L4でもクリッキーなスイッチが採用されました。 以前のE2ではテールキャップを完全に締めることで連続照射を実現していましたが、L4ではカチッとスイッチを押し込むこと で連続照射になります。カチッと言わせずに軽く押せば間欠点灯も当然可能です。しかもArcのものとは異なり、しっかり ロックアウト機能も付いています。これには感動しました。テールキャップを完全に締めてない状態でスイッチを押し込ん でも戻ってしまって連続照射になりませんし、完全に締めた状態から約1/4回転緩めればロックアウトとなり、スイッチを いくら触っても点灯することはなくなります。持ち運びには最高に便利な機能なので、クリッキーでロックアウト機能付き というのは個人的には最高のスイッチだと思っています。また、見た目もスイッチの出っ張りがかなりあって かなり格好悪いArcのものとは異なり、以前のシュアのスイッチとほとんど見栄えが変わらない格好いいものです。 押し応えはスコーピオンのようなちょっとストロークが深めのものなので頻繁にONにするには少し疲れますが、このZ57スイッチ はかなり気に入りました。良いです。

■最後に■

L4はE2とほとんど変わらない大きさでこの明るさを得たということが最大のメリットだと思います。
出力をかなり下げた安全志向で来るかと思いきや、明るさ的にも割と出力を出し惜しみしていないような感じを受けます。 それが寿命にどう影響を与えるかはわかりませんが、Arc-LS3の二の舞いだけは勘弁でしたのでけっこう満足しました。
初期ロットではガスケットの入れ忘れだとかシュアらしくない商品化を急いだような部分も 見受けられますが(自分のにもありませんでしたが、使うのに影響無いので放ってあります)、値段とCR123Aバッテリー を許容できるのなら良い買い物だと思います。

ただそれと同時に、L4は「実用性」という点では評価はあまり高くありません。
なぜなら連続照射した時、約2〜3分で本体がかなり熱を帯び、さらに5分もすれば持つのが辛くなるほど熱くなるからです。 5W-Luxeonをコンパクトな筐体に収め、そしてあまり出力を落とさずに明るさ獲得の方向へ振ったことは評価できるのですが、 コンパクト故にこんな形で実用面に影響が出てきてしまってます。
これではまるでmodの世界のものですねえ・・・。コンパクト、明るい、なんて魅力的なキーワードはあるんですが、 メーカーが出すライトじゃ無いようにも思います。やはりポテンシャルを解き放った5Wとコンパクトは実用性を無視するしか 両立する方法は無いんでしょうね・・・

5W-Luxeon自体まだ完成品では無く、まだ信頼に乏しい部分を残しているため、シュアが正式に採用するのは寿命がもっと 延びて安定してからだろうと思っていました。まだ未完成の状態でシュアが採用に踏み切るとは思ってなかったです。 今となっては3W-Luxeonが明るみに出てしまったので、コンパクト路線での5WはL4が最初で最後、なんてことになるんじゃ ないのかなあ、と勝手に予想してみたりします^^; 強烈な明るさを得るにはこの路線もアリなんですが難しいところです。 KL5はどうなっちゃうんだろ。

最後に。L4はそのコンパクトさからいざという時の緊急用に携帯し、使用の際にも間欠点灯で凌いで一時的なものに留める といったある意味シュアらしい用途向けだと思います。これだけの明るさをE2クラスのコンパクトな本体で実現しているので その辺り非常に惜しい気がしました。画期的な放熱方法、または発熱を抑える方法でも開発しない限り、 このジレンマは続くんでしょうか・・・

(03-07-12)



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