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Traser GlowRings

本体写真

▼Arc-AAA LEとのサイズ比較

▼7g

▼ライトに付けておけば
▼暗闇でも場所が分かる


発光色による違い [ISO200、F2.8、シャッタースピード4s固定]

▼全景
▼Green
▼Yellow

▼Orange
▼Blue(ice)
▼Purple

比較写真 室内灯のひもに付ける畜光式の奴(名称不明^^;)との比較です


▼消灯直後
▼10分後
▼20分後

▼30分後
▼45分後
▼60分後

トリチウム(三重水素)を使った光るキーホルダーです。
光っているのは、燐光体で内部コーティングされたホウケイ酸ガラス管にトリチウムガスを閉じこめたものです (商標Traser、mb-microtec社)。理論上、 トリチウムの半減期である12.3年間はどんな動力やバッテリーも必要とせずにこの明るさを維持するようです。 実際はどうなのかわかりませんが^^; 12.3年後も明るさが半減するだけでいきなり消えることは無いようです。

ノーバッテリーで10年以上も光り続けるという個人的には素晴らしいキーホルダーだと思うのですが、各国でトリチウム (放射性物質)を使用した製品にはその放出する量により使用、販売、廃棄その他の取扱いが規制されており、 各国間の規制量の相違によりTraser製品紹介・販売サイト からは現在イギリス国外へのTraserを使用した製品の輸出を禁止しています(とは言ってもTraserの使用例として明らかに 日本語圏での非常口看板なんかもあったり…どういうことなんでしょ^^;)。 また、日本では言うまでもなく放射性物質に対して諸外国に比べてさらに厳しく制限をかけているため、現在オークションで 業者が出品している以外には日本でお目にかかることができません。なお、これが日本の基準を満たした製品なのかどうかは 不明です。

まかりなりにも放射性物質を使った製品であるので安全性について気になりますが、いろんなサイトを見て回ると、 まずトリチウムは飲料水にもわずかに含まれているような自然界にも一般的に存在するもので、極めて弱いβ線を放出する ものだとわかります。トリチウムは核融合でも生成されますが、そういった部署でもトリチウム除去装置で除去仕切れなかった 微量分については普通に煙突から大気に放出させているようで、このキーホルダーに含まれる程度のものであればほとんど気に するものではないと思います。
また、このキーホルダーはイギリスでは一般的に出回っており、販売サイトでもこのキーホルダーから放出されるβ線は人間の 皮膚を通さないくらいに弱いものと強調しており、さらに例えガラス管が割れたとしても封入されているのは気体なので すぐに大気中にトリチウムガスは拡散し、自然界に存在するような問題のないレベルになるかと思います。普通に使用する分には なんら気にするほどのものではないと個人的には結論付けました。(記述にあたりReyさんのサイト他を参考にさせて頂きました)

しかし使用に際して注意する点が一つあります。あくまで透明のプラスチックで囲まれた中身はガラス管なので、衝撃には それほど強くなく、落としたりぶつけたりしないようにする必要があります。それほど神経質になることもないとは思いますが、 パッケージ裏にわざわざ書いてありますし、振るとカチャカチャ音を立ててガラス管が透明プラスチックの中で微妙に上下運動 してますので念のため…(いきなり光が消えてしまったらガラス管が割れたと思ってください)

さて肝心の光り具合の方ですが、小型ネオン管のように光ってけっこう明るいです。とは言っても明るさ的に何か物を 照らすとかそういったレベルの明るさではありませんが、真っ暗闇での目印にはもったいないくらいに光りますし、新聞に 密着させれば直下1〜2行程度の文章は読めます。
参考(なるのか?)までに部屋の蛍光灯のひもに付けてある畜光材を使った物(正式名称不明)との比較を載せておきました。 光をさんざん当てた直後の畜光材はかなりの光を放ってますが、消灯10分後にはGlowRingsと同レベルの明るさになってしまい、 時間経過につれてさらに暗くなってしまってます。当然、畜光式ではなく自発光式のGlowRingsは光り続けています。 畜光式では暗闇に放置しておくといつかは光らなくなってしまい、光度も時間経過につれて落ちていきます。対して、いつまでも 光り続けているというのはとても気に入りました。

自分はこれをライトに付けようと思い購入しました。仮に何かあった時に真っ暗闇の中でライトを手探りで探し出すのも 大変だと思ったからです。実際付けてみれば暗闇の中でずっと光り続けてくれてそこにライトがあるという目印の役目を 十分果たしてくれてます。 また、電球や電池の交換の時には真っ暗になってしまいますが、このキーホルダーから発せられる明かりは写真のように 密着させればある程度の文字くらいは読めますので、電球を挿す穴の位置の確認や、電池のプラス・マイナスを判断する くらいには使えます。非常に心強いです。
他にも車のキーに付けておけば、たまに自分もやるのですが、部屋に戻った時に無意識にいつもと違う場所に置いてしま ってどこに置いたのかわからなくなったとしても、部屋の電気を真っ暗にすればキーの位置がわかるわけで、常に目印に なるものがあるというのはかなり実用的です。

色的なものではメーカーサイトにもありますが、緑-黄-青の順に暗くなっていきます。目印的に使うなら確かにその順番だと 思いました。緑は暗闇の中でもよく確認できますが、紫(といっても深い青?)ははっきりとは確認しづらいです。 自分の持ってる色では、Green-Yellow-Blue(ice)-Purpleの順に確認がしやすいです。Blue(ice)とPurpleは近くで見ると ほとんど差がわからないのですが、遠くから見るとその違いがわかります。あと一色オレンジがあるのですが、購入した時に たまたまオレンジが在庫切れで買えませんでした。予想ではYellowとBlue(ice)の中間辺りに来ると思うのですが実際は どうなんでしょ。真っ暗闇でもしっかり輝きまくる目印が欲しい人はGreen、控えめな明るさでなんとなく光ってればいいと いうならPurpleがお勧めです。なおmb-microtec社の方でさらに2色(赤と白?)確認できますが、現在キーホルダーには なっていないようです。

最後に購入手段について。
冒頭で書きましたように、メーカーサイトでは買えません。イギリス国内のみにしか発送しないそうです。他に買えるところ がないか検索をかけてもヒットするほとんどがイギリスのショッピングサイトで、そのほとんどが海外発送をしていません でした。しかし中には海外発送可のところもあります。自分が購入したサイトはeDirectory.co.uk online shopで、購入時 1個4.26イギリスポンド(約800円)でした。しかし送料が高く、一番安い発送手段を選んでも16.45イギリスポンド(約3000円) もかかるので、けっこうな数量を買わないと日本のオークション業者で買うより高くついてしまいます(現在オークション で大量に出してた方は販売自粛をかけているようです。少量買うならまあ良心的な値段だと思ったりもするんですが…と 言っても1個1480円即決での話)。
日本の基準をクリアしているかどうかはわからないのですが、クリアしているようならこんな便利なものはそうは無いので 普通にショップで扱って欲しい商品です。

(03-05-20 修正1・加筆1)


購入手段について、BLUEさんから情報が寄せられましたので追記します。

GlowRingsはglowrings.com でも購入ができ、日本にも発送可、種類も新型のX2とともに割と充実しており、なおかつX2を5個とGlowRingsを10個 買って送料は8イギリスポンド(約1500円)だったそうです。GlowRings等の値段もさほど変わらず平均的なので 自分が買った所で買うよりかだいぶお得ですねえ^^;

なお新型のX2は、発光体の直径がGlowRingsの約1.5倍程度あり、明るさはそれほど変わらないように感じるとのこと。 結局1本の発光体ではあまり変わらないんでしょうかね。国内のとある業者では発光体を複数本抜き出して瓶詰めにしてますが、 なかなか面白いアイデアではあります(安全性の面で不安が残りますが^^;)

また、長い間放ったらかしだったのですが、オレンジ色を写真に追加しておきました。 Green>Yellow≒Orange≒Blue(ice)>Purpleという明るさ順に思いますがそれほど大差は無いかもしれません。 と言ってもPurpleは1段下の明るさに感じますが…

(03-10-21追記)


GlowRingsの安全性について。

ガイガーカウンター等を使って調べた方が過去に何人かいます。

・空が好きさん…自然放射線レベル
・某オークション業者→某中央省庁系研究機関にて…明確に危険とは言えない
・2chにて…(GlowRingsではなくもっと巨大な放射能ランプ)自然放射線レベル

漏洩は極微量で自然放射線レベルと判断して問題無さそうです。それを裏付けるように「原子力なんでも相談室」にて 放射線医学フォーラム(資源エネルギー庁原子力政策課)回答作成で以下のやり取りがありました。

(要点抜粋)
Q「10年間発光するキーホルダーに入っているトリチウムの放射線は人体に影響を与えないのか」
A「10年発光するキーホルダーはご指摘のようにトリチウムが使用されていると思われます。プロメチウムからの ベータ線はエネルギーが低いのでガラスカバーで十分遮へいできます。トリチウムからのベータ線はさらにエネルギーが低いので 調理ラップも通過することができません」
http://www.atomnavi.jp/uketsuke/qa02_23_030246.html

元々GlowRingsではトリチウムはガラス管に封入され、さらにプラスチックでその周りを覆われているわけで(二重遮蔽)、それに万一ガラス管が割れたとしても 封入されているのは気体のため一瞬で周囲に拡散してしまいます。自分は安全性に問題ないと思いますが、それでも危険だと思う人は少なくなさそうです。 気になる人は精神的によろしくないので、トリチウム系自発光アイテムは持たないことをお薦めします^^;

(04-10-3追記)





H3 P5900

本体写真

▼P 5900.506.33.01
▼トリチウムカプセルが埋め込まれている
▼文字盤にはH3の文字と放射能マーク

比較写真 某ルミノーバ(N夜光)採用腕時計との比較。左側:某腕時計、右側:P5900
GlowRingsも置いてみました。
※写真をクリックすると拡大します

▼開始直後
▼5分後
▼15分後

GlowRingsを手に入れてからずっとトリチウムカプセルが埋め込まれた腕時計が気になっていました。 この手のものだとLuminoxが有名ですが軍用腕時計のSandYやMARATHONなんかと基本的には同じものなので、手に入れやすい価格と あまりゴツくないものということで、mb-microtec社 Traser-Watchの ミリタリーシリーズ「H3」ブランドのP5900を手に入れました。これはStocker&YaleのSandY 490 type1と同型で、 海外通販(英国)でだいたい75イギリスポンドで販売されており、英国からの送料を考えると ここが 日本でも直輸入品を送料込み14,800円で販売しておりかなり良心的です(現在売り切れてますが)。 なお「H3」は米国ではなぜか倍くらいの値段します。

さて光り方の方はというとGlowRingsを見ていただけにもっと盛大なものを期待していたのですが、一つ一つのカプセルが 細く小さいためかGlowRingsほどではないです。まあGlowRings自体それほど明るいものでは無いのですが。 「H3」シリーズはISO国際基準に従って25マイクロキューリー以下の放射線量にトリチウム量を抑えて製造されているようです。 この辺が明るさに関係している気がしますが、Luminoxでは日本向けの"T25"バージョン(トリチウム量が925MBQ以下)と 米国仕様(1502MBQ以下)が存在し、両者を比べると「明るさが違う」という意見と「明るさは同じ、発光寿命が違うだけ」という 意見があるのでトリチウム量による明るさの違いは結局謎のままです…。

しかしそれでもルミノーバ系畜光式腕時計と比べると夜間での視認性は段違いです。 ルミノーバ自体は今までの夜光塗料と比べ物にならないほど非常に長い時間発光し続けるという畜光材なんですが、 畜光するということは光を当て続けておいてやらないといけないわけで、長袖に隠れがちの腕時計の特性からすると いざ暗闇で時計を見る時にはほとんど役に立たないという経験が多いです。それを補助するためにバックライトなり が装備されているわけなんですが、ボタンを押すのが面倒とか電池が心配で頻繁に使えないとかいろいろ弊害も多いのです。 そこへ行くとトリチウムは良いですね。寿命はありますが、何も操作せずとも一応はずっとこの明るさが続くわけで。 暗いと思うこの明るさも目が闇に慣れた頃にはけっこうな明るさに映ります。視認性はかなり良いです。

以上あんまり懐中電灯とは関係ないものでしたが、「絶え間ない光」を求める光り物好きにはこの手のものはかなりツボです。 今となってはほとんど購買意欲も沸かない4LEDのTeknoliteなんかも、このトリチウムカプセルが搭載されているがために なんとなく気になる存在になってみたり^^;  このあたりなんかにも面白そうな ものが転がってます(ちなみにこのショップは日本への送料6.95イギリスポンド程度と安めです)。 この手の面白い商品がもっと出てくると楽しいですね。

(04-05-06追記)



K-BROS 携帯マーカー

本体写真

▼約3.7cm(突起部含まず)
▼Glowringsと比べかなりコンパクト
▼トリチウム管は若干太く長い

▼カニカンで取り付け
▼スペーサーにより中身は動かない


比較写真 [ISO200、F2.8、シャッタースピード4s固定]

▼携帯マーカー(グリーン)
▼携帯マーカー(ブルー)
▼携帯マーカー(ホワイト)

▼Glowrings(グリーン)
▼Glowrings(ブルー)
▼左:Glowrings 右:携帯マーカー

Glowringsを気に入っていろんな所に付けているのですが、キーホルダーに取り付ける時のように少しでもコンパクトなものの方が嬉しい場合は Glowringsのプラスチック部分が大きく感じます。そこで以前より気になっていたK-BROS の携帯マーカーを買ってみました。

思ったとおりそのコンパクトさには満足しました。Glowringsと並べてみると無駄な部分が削ぎ落とされたスマート感を非常に強く感じます。 また、Glowringsで感じた大味な造りも携帯マーカーには感じません。Glowringsの大きすぎるリングはカニカン(カニフック)となり いろいろな所へ付けやすくなっており、本体を振るとカチャカチャ音を立てていたのがスペーサーにより動かなくなりました。 造りの面では個人的に大満足です。

他に大きく違うのは中身に封印されたトリチウム管で、わずかながら太く、長くなっています。 しかし残念ながら明るさはそれほど明るくなってはおらず、言われてみればそうかな?という程度でした。 なおホワイトも売られていたので買ってみましたが、これはまんま蛍光灯ですね^^;

携帯マーカーは海外からGlowringsを買うより遙かに高い買い物です。 それに明るさはGlowringsの無駄に思えるプラスチック部分のレンズ効果からかそれほど大きな差は感じません。 しかし個人的にはその造りと何よりもコンパクトさに強い魅力を感じました。Glowringsの大きさが不満な人には なかなかいいものだと思います。

(04-12-05追記)



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