CCFL(冷陰極管) ※冷陰極管モノということで無理矢理なカップリングのショートレビューです^^; なお、4W蛍光灯付ライトはクルマに転がっていたものなので名称はよくわかりません。 かつて頻繁にキャンプをやっていた頃、4W蛍光灯のライトをよく使ってました。屋外にテーブルを出した時に卓上の明かりとして ランタンでは強すぎる時や火の気が怖いテントの中など、当時はこのミニ蛍光灯ライトというのは手放せない存在だった記憶があります。 その印象が強かったためか、クルマのドアのポケットにいつも保険として常備していました。 このサイトの前身であるあぷろだの1コンテンツを作っていた頃に単3×4の冷陰極管付ライトが登場しましたが、 当時は冷陰極管というものがどんなものなのかさっぱりわからず、なんだか細い棒でこんなものが本当に蛍光灯の代わりに なるのかいなとか思ってました。物珍しさからとりあえず買ってはみましたが、ああやっぱりこんなものかと当時の 自分は暗いと決め付け、さっさと欲しいという人に譲ってしまったものです。 冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp=CCFL)は基本的な発光原理はいわゆる蛍光灯(熱陰極管=Hot Cathode Fluorescent Lamp=HCFL) と同じものです。CCFLはフィラメントを使わず、電極の構造が単純なため管を非常に細くでき、そして比較的高寿命となるらしく、 その性質を活かして日常よく目にするものではノートパソコンのバックライトなんかにも使われています。 対してHCFLはフィラメントを使い、電極の構造も小型化できないため細い管にはできません。 その代わりに大電流から高照度が得られるので一般照明用のいわゆる蛍光灯に使われるようです。 ちなみに「冷」と言っても発熱が無いわけではなく、むしろ発熱は同じパワーのHCFLよりも大きい傾向にあります(特に電極付近)。 「冷」はフィラメントを使わないことから来ているようです。また、CCFLはLED並みの省電力だという認識があるかもしれませんが、 残念ながらそれほど省電力ではなく、HCFLよりは省電力というぐらいのものです。 とりあえずこのレビューにあるライトを例に取ると、メーカー公称値でFX-602が4.5時間、LL-906で2.5時間です。 これはあくまでメーカー公称値であり、どれくらいの明るさまで減衰する時間を公称値として取っているのか各メーカーで 異なり、かつ公表もしていないため正直まったくあてにならないものなのですが、 LEDの公称値を見てみると、FX-602が2LEDで約40時間、LL-906が1LEDで約30時間とあり、両ライトがどちらも4AAA仕様と いうことを考えればOHMの公称値の方が実際に使う上でのランタイム値に近いと思われます。 このCCFLですが、実は光の強さが安定するまでに少し時間がかかり、電源ON直後は少し暗く感じるかもしれませんが、 しばらく放っておくとあれ?なんか明るい気がするぞ、となります。これは目が暗順応したことも原因の一つですが、 実際に写真に撮って比べてみると実際に明るくなっているのがわかりました。これを知らなかった昔の自分が恥ずかしい^^; CCFLは明るさ的には4W蛍光灯とそれほど大差無いように見え、それが活躍する場面であればほとんど困らないと思います。 それでいて非常に細い管であり加工性も良く、HCFLに比べれば省電力なので、小型ライトへの応用も利きやすく、 もっとハンディライトの世界で魅力的なものが出てきても不思議ではない光源の一つです。 (事実、ArcMania氏が何かを作ってたりします^^;) NUWAI FX-602 FX-602は前にY'sさんからその存在を聞いた後さんざん探したけど見つからなかったもので、 ふらっと立ち寄った某大手チェーン系釣具店で発見したので買ってみました。値段は2980円とちょっと高めでしたが その後東急ハンズで確か2680円だったのでもっと安く買えるのかもしれません。なお、パッケージのどこにも NUWAIの文字が発見できず「FX-602」というモデルNo.しかわからなかったのですが、 NUWAIの該当ページの パッケージングを見ると全く同じものでしたのでNUWAIと断定しました。パッケージには輸入会社名も何も書いてないんですが… 独自仕入れだったんでしょうか?^^; このライトの大きな魅力は、かつて買った単3×4の冷陰極管付ライトの性能レベルをあまり落とさずに単4×4仕様とし、 小型化したようなところにあると思います。 コンパクトで薄めの突起物のない直方体のようなボディ形状は、カバンに放り込んで 持ち歩いてもかさばらず邪魔になりません。それでいてキセノン球・CCFL・2LEDとバラエティに富んだ構成に なっており、とりあえずはこれ1本でだいたいのことがまかなえてしまうオールマイティな性能を持っています。 オールマイティ故に個別の各ライトと比較すれば中途半端な性格とも言えますが、本体がこのサイズなら文句は 言いません。全体的に非常にバランスが取れているので個人的には現在常用レベルのお気に入りです。 ただ難点もいくつかあり、このライトを使うには妥協を強いられ部分もあります。 キセノン球はフォーカス調節可能、かつ白っぽい光でけっこう明るいため割合使えるものなのですが、 写真を見れば分かるように自分が持っているライトの中でもワーストを誇る照射パターンの汚さです。 スポット時、まったく円になろうともしないライトというのを初めて見ました^^; また、フォーカス調節もサイズ制限のためか調節できる量が少なく、すぐに調節ベゼルが外れてしまうので注意が必要です。 モード切替方式も例の1ボタン多モードにありがちなトグル方式で、スイッチを押すたびにOFF→2LED→OFF→キセノン→ OFF→CCFL→OFF…と続きます。ここは回転式モード選択スイッチなんかにしてくれると嬉しいんですが… とは言え、多少の妥協点に目をつむっても余りある魅力がこのライトにはあり、 4W蛍光灯付のライトをよく使うという方には携行性から考えてもけっこうお勧めできると思います。 OHM LL-906 FX-602に気をよくした自分が某チェーン系ディスカウント家電店にふらっと立ち寄った時に発見、 初めて見るライトで安かったので衝動買いしました。1280円でした。 CCFL目的で買ったのですが、このライトには他にも1LED・点滅赤LED・警報とこれまたバラエティに 富んだ構成になっています。1LED、CCFLの実力については写真を見ていただくとして、まず点滅する 赤LEDはGIFアニメのイメージのような少し速めの間隔で点滅します。警告灯のようですが、実際何に 使えるのかは不明です^^; また、警報はストラップがそのまま作動ピンに繋がっており、ピンを 抜けば約90dbの警報が鳴り響き、ピンを元の場所へしっかりと差し込めば警報が止まるという構造です。 この仕様のおかげでストラップがストラップとして使えないのが悲しいところですね^^; ストラップにテンションかけて振ったりしなければピンが抜けることはないと思いますが、 何も知らない人に貸す時は先に説明しておいた方が無難です。 これらモード切替はスライド式スイッチで行います(1LED−赤LED点滅−OFF−CCFL)。 FX-602のスイッチ方式に比べればよっぽど使いやすいのですが、スライドスイッチ両端のモードは簡単に選択できるにしろ、 OFFに一発で止めるには少々慣れが必要です。OFFにしたと思っても赤LEDが点滅しているということもしばしばあったり… さて、このライトを買った大きな理由はCCFLの長さと明るさの関係が知りたかったという動機でした。 長ければそれだけ明るいんじゃないかな、という単純な理由です。結果は写真のとおりで、 長さの差ほどの明るさの差というものは感じられませんでした。自分はFX-602の後にこのライトを知ったので もうそれほど魅力を感じないのですが、価格もFX-602の約半額と安いですし、とりあえずCCFLを体験したいとか、 防犯用途で持ち歩くという目的なら使えるかもしれません。ボディにこれといった突起物もなくストレートな形状で、 重量も軽めなので持ち運びにはそれほど苦労しないと思います。 (03-10-23 修正1)